subiのクリスマスコフレ2024制作裏話〜あるいは仕立て屋のおじさんとの共同作業について

 

subi2411_1 モザンビークの青空ミシン仕事を見る

 今年も、subiのクリスマスコフレが、エシカルセレクトショップ「style table」(スタイルテーブル)、「Ethical&SEA」(エシカルシー)の店舗限定で発売いたしました!

 11月7日に発売となり、店舗でもご好評を頂いています。すでに、インスタグラムでもお知らせしましたが、このコフレの巾着についてくるリボンは、アフリカでひとつずつ手作りしたものなんです。

2411_コフレ画像

 今回は、そんなコフレとリボンの制作裏話を、ご紹介します!!

◯エシカルギフトなリボン、きっかけはインスタグラムの印象的なコメントから

ー「巡る環る(めぐる・めぐる)クリスマス」をテーマにした「style table」(スタイルテーブル)、「Ethical&SEA」(エシカルシー)のクリスマスキャンペーン。今年もお声がけをいただき、subiでも限定コフレを開発しました。ということは、昨年の「subi ホリデーギフト2023」もご評価いただけたってことですよね?

有坂 そうですね、聞いた話だけど昨年は割と早い段階で売り切れになってしまったそうで、「今回はたくさん作ってほしい」という嬉しいオファーをいただきました。今年は、12月に発売する「subiボタニカル クリーム 」のミニサイズ版を、ここでもご紹介できたらなと思って入れています。

ーsubiの製品が全部セットになってる上に、新商品のクリームをたくさんの人に使ってもらえるのは、ものすごく嬉しいチャンスですよね。昨年と同様、今回もコットン巾着とアフリカの生地を使ったリボンが印象的な商品に出来上がりました。

有坂 「subi ホリデーギフト2023」とベースは一緒ですね。我々が暮らしているモザンビークで、「カプラナ」と呼ばれる色鮮やかなアフリカ布は、女性が腰に巻いたり、赤ちゃんのおんぶ紐に使ったりしているもの。それを、手作業で裁断して仕立てました。「もっとアフリカらしさを出せたら」とは思っていて、それぞれのラッピング素材が再利用できて、ゴミが出ないというのがポイントですね。

subi2411_2 モザンビークの路上でものを売る女性

ーやっぱりリボンが、日本ではなかなか目にしない柄で、パッと目を引きますよね。

有坂 そうなんですよ! 私たちも昨年の段階では、 再利用してもらえるとは思ってなかったんだけど、PRのインスタライブとかで「すごく可愛いリボンなので、ちょっと加工して、子どもの頭につけたりする」みたいなことをコメントしてくださって。「おお! すごい!!」と私たちも感動したんです。

 コスメだけではなく、パッケージも含めたコフレ全体で私たちの想いを表現した商品かなって思っています。

ー今年も、コフレをご購入いただいた方々に、リボンやコットンのアレンジ再利用をSNSで投稿していただけたら嬉しいですね。

◯仕立て屋のおじさんがうちに来て…共同作業がはじまった!

subi2411_3 うちに仕事をしに来る仕立て屋のおじさん

ーリボンは、アフリカでひとつずつ手作りということですけど、全部ふたりで作ったんですか? 今年は昨年よりもたくさんオーダーがあったということだけど…。

有坂 さすがに、仕立て屋さんにもお願いしてます(笑)。布を買ってきて、それを測って裁断して、というところまでは私たちでやって。それ以降のミシンでバーって縫っていって、それを裏返して、アイロンをかけて、ふたつのリボンをくっつけるという工程は、お願いしました。

 ある仕立て屋のおじさんさんは普段、スカートを作ったりはしてるみたいですけど、リボンはあまりやったことがない作業だったそうで「どうしたらいいかわからん」みたいなことがいっぱいあって。「もう、うちにきてやって!」ってお願いしました(笑)。それで本当に毎日うちに来て、おじさんとの共同作業はおもしろかったですね。

ーこのノベルティを作るにあたって、そのおじさんを指名した理由があったんですか?

有坂 いつも家の近くの道端で、ミシンを出して洋服のお直しをしたり、服を作ったりしてる人でした。我々の散歩の時によく顔を見ていたので、今回お願いしたというところです。

ー”道端でミシン”はなかなか、今の日本では見ない光景ですよね。

有坂 アフリカって、自分の腕とか商品を宣伝する1番の方法が、とにかく実演・実物でっていうところがあるんですよ。家とか事務所で作業していても誰にも見てもらえないし、 道端で作業をしてればいろんな人が外にいるので「あんなところに仕立て屋がいたな、じゃあ頼んでみよう」みたいな感じで、仕事が集まるみたいな。まさにわれわれもそのスキームでお願いしたんです。

 お肉を売る時とかもそう。道端に肉を吊るしてたり、手で持って立ってるみたいなことがすごくあるんですよ。いつもいる場所の後ろの壁に電話番号が書いてあったりして。なので仕立て屋さんも同じような目的で道端でやってるんだと思います。

subi2411_4 リボンを作るモザンビークの仕立て屋さん

ーミシンは、電気を使わない足踏みミシンってことですか?

有坂 そうです、だからいつでもどこでも、例え停電でも作業ができます。アンティーク調の足踏み式で、渋くておしゃれな代物でした。

ーみなさん腕はいいんですか。

有坂 そうですね、結果としてはすごくよかったです。最初は「わからん」って感じだったけど、飲み込みもよくて。なんか要領を得てからはもう、夜もすごい遅くまで作業して、残った仕事は、家に持って帰ってくれて。今回は、時間採用ではなくて成果報酬でお願いしたので、早く出来た方が他の仕事ができるっていうのもあるかとは思いますけど。

◯アフリカのひとはノベルティーがお好き!?

ー今回、おじさんはリボンを作ったことがないってことでしたけど、モザンビークにはノベルティを作ってくれる会社はあんまりないんですか?

有坂 そうですね、知らないだけかもしれないけどあんまり聞いたことはないです。Tシャツにプリントをするみたいなのは結構あるけど、リボンを作る、みたいなのはないかもしれないですね。

ーアフリカだとあんまり需要がないんでしょうか?

有坂 でもアフリカの人って、すごくノベルティーが好きみたいですよ。例えばちょっとした、ビーチクリーニングをするだけでも、Tシャツや帽子を作っちゃたりしますし。そういえば「モザンビーク女性の日」っていう日があるんですがその日には、女性たちが同じ柄の布を使って、頭とか腰に巻いたりとかして、ユニフォーム的な感じにしてたりはします。

 「そこに予算かけちゃうの? 」って思うこともありますけど(笑)、そうやって連帯感を持ったりするのが好きみたいです。

ー今回の限定アイテムも、そういったアフリカの気風から生まれてるんですね!